26.02.25
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脳の老化を進めてしまう要因とは
こんにちは、医師の中島です。 今回は、脳の老化を進めてしまう要因についてお話していきます。 お酒やタバコを好む人は要注意! 以前は「少量のアルコールはリラックス効果がある」などといわれ「少しであれば健康によい」といわれていましたが、近年の研究ではアルコールは神経毒とされ、少量でも脳に悪影響を及ぼすことがわかっています。それでもお酒を断つことがストレスになるのであれば、肝臓が1日に処理できる許容範囲、純アルコール量で20~30g程度(ビール500ml程度、日本酒1合、ワインはグラス2杯(200ml)、ウイスキーならダブル1杯(60ml)程度)に抑えたほうがいいでしょう。 また、タバコは1本吸うごとに約1万個の脳の神経細胞を死滅させるといわれ、一酸化炭素を筆頭に、脳に悪影響を及ぼす物質が約40種類も含まれています。 認知症の前段階と判断された人には、禁酒(節酒)と禁煙を強く勧めます。 糖質の過剰摂取に注意! 他に、脳の老化を促進する要因として挙げられるのが、炭水化物や砂糖など「糖質」の過剰摂取です。食後に血糖値が急上昇する状態(高血糖)が繰り返されると、脳の血管を守る「脳血管バリア」がインスリン(血糖を細胞に取り込むホルモン)に対して反応しにくくなります。これを「インスリン抵抗性」と呼びます。 インスリン抵抗性が起こると、血液中の糖が脳の細胞にうまく取り込まれなくなり、脳は栄養不足の「飢餓状態」に陥ります。栄養がないので脳はエネルギーを作れなくなり、代謝が低下、認知症のリスクが高まります。さらに、脳はエネルギーを求めて甘いものを欲するようになり、糖質をさらに摂取する悪循環に陥るのです。糖尿病の患者さんに認知症を併発する人が多いのも、これが理由です。 この悪循環を断ち切るには、糖質の摂取を控えることが一番です。糖質を減らすことでインスリン抵抗性を改善し、脳へのエネルギー供給を正常に戻すことができます。具体的には、精製された白米やパン、甘いお菓子を控え、野菜やタンパク質、良質な脂質をバランスよく摂る食事がお勧めです。 糖質摂取が減ると、体内では糖の代わりに脳の栄養となる「ケトン体」の産生が増えます。脂肪分解の過程で発生するケトン体は分子サイズが小さく、脳血管バリアを容易に通過でき、糖よりも効率的に脳のエネルギー源となります。ガソリンに例えると、ブドウ糖がレギュラーガソリンなら、ケトン体はハイオクガソリンといえるでしょう。 では、どうすればケトン体を増やし、脳の老化を防ぐことができるのでしょうか。 次回は、食生活をはじめとする生活習慣の具体的な改善法を解説していきます。 週の中日ですね、一息ついて後半もがんばっていきましょう。

























