
25.04.16
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老化の予防法について、ご存知ですか?
こんにちは、医師の中島です。 今回は老化、すなわち酸化と糖化の予防法についてのお話です。 まず、酸化によるダメージに対して我々が元々持ち合わせている抗酸化作用による防御システムは20代をピークに低下していき、40代からは急激に衰えていきます。 ですから、酸化を防ぐためには抗酸化作用のある食べ物やサプリメントを摂取する、あるいは酸化療法で抗酸化力を上昇することで予防できます。 抗酸化力を高めるための基本は食事です。 ⚪︎ビタミンC(サツマイモ、じゃがいも、パプリカ、ピーマン、ゴーヤ、ブロッコリー、柿、みかん、キウイ、イチゴなど) ⚪︎ビタミンA(トマト、ニンジン、ホウレンソウ、ブロッコリー、ピーマン、その他緑黄色野菜など) ⚪︎ビタミンE(トウガラシ、枝豆、落花生、ごま、アーモンド、ピーナッツ、かぼちゃ、アボカド、うなぎなど) ⚪︎亜鉛(牡蠣、うなぎ、肉類、魚介類、海藻類、野菜類、豆類など) ⚪︎ゴマなどの種実類 ⚪︎エビ・カニ・シャケなどに含まれるアスタキサンチン ⚪︎赤ワインなどに含まれるポリフェノール ⚪︎紫色の食べ物に含まれるアントシアニン ⚪︎匂いの強いニラやニンニク ⚪︎たまねぎ(動脈硬化にも良い)などに含まれる硫化アリル ⚪︎緑茶に含まれるカテキン など、抗酸化力のある栄養素を積極的に摂取しましょう。 抗酸化力を上昇させる方法として、当院では高濃度ビタミンC療法を行っております。ビタミンCは抗酸化物質ですが、高濃度のビタミンCを投与することにより緩やかに血液を酸化させることにより本来、身体がもっている抗酸化力を上昇させようとする治療法です。 https://www.fukuoka-tenjin-naishikyo.com/vitamin/ また、日常生活では、活性酸素を増やさないよう以下の4つの生活習慣を意識しましょう。 ①紫外線から身を守る ②適度な運動を習慣にする ③ストレスをためない ④睡眠をしっかりとる 一方、糖化は酸化と違い、体内に自然に備わっている機能では防ぐことはできません。また糖化後のAGEの分解は難しいため、糖化においては体の外から行う予防的な対策が重要です。ただし糖化はその過程で酸化的部分を含むため、酸化防止系の対策によって糖化をある程度遅くすることができます。 糖化の予防法も基本的には食事療法が重要です。 ⭐︎食品由来のAGEを抑える ・糖質(炭水化物、甘いもの、お菓子類)を摂り過ぎない ・ファストフードを極力避ける ・茹でたり煮たりする調理法を用いる(焼き物、揚げ物は避ける) ・食べ過ぎに注意し、腹八分目を心がける ⭐︎食後の高血糖を抑える ・野菜や海藻、豆類など食物繊維の多いものから先に食べる ・よく噛んでゆっくり食べる ・低GI食品を取り入れる ・食事直後に軽い運動を行う(階段の上り下りなど) ※GI値(グリセミック・インデックス)とは炭水化物の吸収速度のことで、言い換えると血糖値の上がりやすさをみる指標です。 ・高GI食品はGI値70以上のもの 高GI食品(白米84、食パン91、アンパン95、白糖109、うどん80、チョコレート91) ・低GI食品はGI値60以下のもの 低GI食品(玄米56、ライ麦パン58、そば59、アガベシュガー21、納豆33、ヨーグルト25) 低GI食品の摂取を心がけることで血糖値の上昇を抑えられるので糖化予防の対策としてとても効果が高いです。 いかがでしたか? 糖化の危険性が指摘されるようになったのは、たかだか50年ほど前のことで、まだ新しい概念ですが、生体にさまざまな悪影響を及ぼすことがわかっています。まさに現代は糖化ストレスと闘う時代といっても過言ではありません。 老化を遅らせ健康を維持するために、酸化ケアも重要ですが、糖化ケアを考えた食事を摂ることがとても大切です。今一度、日頃の食生活を見直してみましょうね。 週の中日ですね、一息ついて後半もがんばっていきましょう。