25.01.15
NEW
日常生活に潜む罠 アイス編
こんにちは、医師の中島です。 寒い冬。暖かい部屋でコタツに入りながら冷たいアイスを口にしてほっと一息。至福の時間ですね。 昨今の物価高による値上げの中でも、冬のアイスは売れ続けているそうです。 冬でもアイスを食べたくなるのはなぜでしょうか? 大手メーカーが行った調査でも、96%の人が“冬でもアイスを食べる”と答えているそうです。 寒い屋外に出ると体温を上げようとしてエネルギーが不足気味になります。その上で、帰宅して暖かい乾燥した部屋にいると、喉が渇いて冷たいものが欲しくなります。エネルギー源になる脂肪と糖を摂取できて冷たいもの、、それをあわせ持つのが“濃厚なアイスクリーム”なのです。 身体が欲する冬アイス。 心にも良い影響があると言います。 冷たくて甘い物を食べると、脳内では快楽物質の「βエンドルフィン」が出てきます。 この物質が出ると、ストレスを感じる脳の働きが抑えられ、幸福感を得られ、ストレス解消に役立つとのことです。 しかし、一方では必要以上に身体を冷やして低体温を招き、またアイスにはトランス脂肪酸が使われていたり、過剰な糖質摂取につながるため、注意が必要です。さらに、アイスにはさまざまな種類があり、身体に悪影響を与える食品添加物が使われていることもあるので、原材料をしっかりチェックすることも大切です。 アイス類に含まれる危険な原材料 使用物質が不明な「増粘多糖類」 増粘多糖類はアイス類だけでなく、冷凍食品やレトルト食品、シャーベット、ジャム、ソース、ドレッシングとあらゆる加工食品に使用されています。 増粘多糖類の中でも、力ラギーナン、トラントガム、ファーセレランは発ガン性が指摘されています。また、キサンタンガムはトウモロコシ由来のため、遺伝子組み換え作物が使用されている可能性が大いにあります。増粘多糖類は毒性の強いものは少ないとされていますが、化学合成品以外の増粘多糖類を2種類以上使用すると、一括して「増粘多糖類」とだけ表記してよいことになっており、これだと使用した物質が何種類で、どんなものを使用したかはわからなくなってしまうため、安全性が懸念される食品添加物です。 細胞の働きを狂わせる「トランス脂肪酸」 トランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らし、動脈硬化や心疾患の危険性を高めるうえ、免疫機能の低下やアレルギー疾患の増加、発ガン性、糖尿病のリスクを高めます。 また、脳は約60%がアブラで出来ているため、 体内のアブラの質が悪くなると脳の質も下がり、記憶力の低下、注意欠陥障害、多動性障害などを引き起こす要因の一つになります。 トランス脂肪酸は海外では規制や禁止されているにも関わらず、日本ではまだ規制はなく表示義務もありません。「植物油脂」「マーガリン」「ショートニング」「ファットスプレッド」など、名称を変えて、さまざまな食品に使われているので注意が必要です。 いかがでしたか? アイスを選ぶ際には、極力、上記の原材料は避けましょう。もちろん、食べ過ぎにも注意しましょうね。 週の中日ですね、一息ついて後半もがんばっていきましょう。