24.12.25
NEW
日常生活に潜む罠 練り物編
こんにちは、医師の中島です。 寒くなると食べたくなるのがおでんやお鍋。 その中に欠かせないのが、ちくわやかまぼこなどの練り物系、出汁が滲みて美味しいですが、実は練り物には意外にも食品添加物が多く使われています。 練り物に含まれている危険な原材料 単体でも発ガン性が指摘される「ソルビン酸」 ソルビン酸には細菌やカビの発生・増殖を抑える働きがあるため、食中毒などの危険性を回避するために防腐剤としてよく使用されている食品添加物です。ソルビン酸は、かまぼこ、ちくわ、はんぺんなどの練り物や、ハム、ソーセージなどの加工肉、漬け物、ワイン、チーズ、ジャムなど、実に多くの食品に保存料として使用されています。 ソルビン酸は単体でも危険性があると言われていますが、他の食品添加物との組み合わせ、特に亜硝酸塩との組み合わせで発ガン性のリスクが上昇すると危険視されているため、両方の食品添加物が含まれている食品は特に避けるようにしましょう。 練り物に含まれる「加工でんぷん」に要注意! 日本では11種類の加工でんぷんが認可されており、厚生労働省で"11種類の加エでんぷんが添加物として適切に使用されている場合は安全性に懸念がないと考えられ、一日摂取許容量を特定する必要はない”としています。しかし、ヨーロッパでは加工でんぷん11種類のうち9種類は、乳幼児向けの食品に対し5%の使用制限を設けており、他の2種類は安全性情報が不足していることから、乳幼児向けの食品には使用すべきでないとされています。11種類すべて健康問題に影響を及ぼす懸念があるため、加工でんぷんの摂取はできるだけ控えたほうがよいでしょう。 キャリーオーバーとして含まれる「リン酸塩」 リンは体に必要なミネラルの一種で、骨や歯の形成やエネルギー産生に関わっています。しかし、近年では食品添加物としてリン酸塩が多用されるため、過剰摂取が問題になっています。特に加工食品などに使われることが多いですが、実は加工前に使用されて製造時には使用されていないことがほとんどのため、表示が免除になっている場合(キャリーオーバー)もあり、日々気づかないうちに体に蓄積されているおそれがあります。 「リン酸塩」の過剰摂取に気をつけるべき最も大きな理由は、マグネシウムや鉄などのミネラルの吸収を阻害してしまうからです。 特に妊娠中は、通常よりマグネシウムや鉄が必要となるため、さらに気をつける必要があります。 ☆ワンポイントアドバイス☆ ひと手間かけるだけで食品添加物は減らせる! 今回紹介したもの以外にも、調味料(アミノ酸等)や着色料など、さまざまなものが使われている加工食品。ですので、すべての加工食品の摂取をゼロにするのは難しいものです。 そこで、少しでも食品添加物を減らす工夫として、なるべく薄めに切った後に下ゆでをしてから鍋に入れることも一つの方法です。 いかがでしたか? 意外にも、練り物には食品添加物が多く使われていますね。神経質になりすぎるのもよくないですが、摂りすぎないに越したことはないので、裏ラベルをしっかり見て、危険な添加物は避けて選ぶようにしましょう。 週の中日ですね、一息ついて後半もがんばっていきましょう。