
25.04.30
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低GI食品のこと、ご存知ですか?
こんにちは、医師の中島です。 低GI食品は脳のパフォーマンスを改善してくれるのみならず、健康面でもさまざまな効果が期待できます。 ◯糖尿病リスクの軽減 高GI食で「血糖値スパイク」をくり返していると、そのたびにインスリンが過剰に分泌され、膵臓が疲弊していきます。やがてインスリンを分泌する力が衰え、ブドウ糖が分解されず余った状態の高血糖状態、つまり糖尿病を発症します。しかも糖尿病を発症する約10年前から血糖値スパイクが起こっていることも報告されています、、怖いですね。 低GI食で血糖値スパイクを防ぐことで、糖尿病リスクの軽減につながるというわけですね。 ◯認知症の予防 認知症の約7割を占めるといわれるアルツハイマー型は、脳のゴミといわれるアミロイドβという物質が脳内に蓄積し、脳が萎縮することで認知機能が低下する疾患です。 このアミロイドβを除去するのがインスリン分解酵素(IDE)ですが、血糖値スパイクなどでインスリンが大量に分泌されると、IDEはインスリンの分解に忙しくなるため、アミロイドβが分解されにくくなり、蓄積してアルツハイマーの発症リスクが高まってしまいます。 糖尿病患者と予備軍(約2000万人)は、正常の人と比べて4.6倍も認知症のリスクが高いといわれています。 ◯リバウンドしにくいダイエット 低GI食にはダイエット効果も期待されています。低GI食は血糖値の上昇が緩やかなので、インスリンの過剰分泌が抑えられ、脂肪がつきにくいからです(インスリンは脂肪分解を抑制する働きもあります)。 また、食べても食べても止まらないという経験をされたことがあるかもしれませんが、これは高GI食による血糖値スパイクで血糖値が急激に低下すると、脳がエネルギー不足と認識し、「食べろ!」と指令を出すため、食べても空腹感に襲われ、また食べてしまう、、そして肥満につながります。 一時期、ダイエットのやり方として糖質制限が流行りましたが、極端に糖質を制限するのはデメリットが多いことがわかっています。糖質が不足すると、脳は筋肉を分解してエネルギーを補おうとするため、筋肉量が少なくなり、基礎代謝量が減ってしまいます。結局、太りやすい体質になってしまい、リバウンドをくり返してしまうのです。 低GI食は血糖値が上がりにくいため、脂肪がつきにくく、筋肉も分解されずに、リバウンドしにくいダイエットにつながるというわけです。 少し長くなりましたので、低GI食品の具体的な取り入れ方についてはまた次回。 週の中日ですね、一息ついて後半もがんばっていきましょう。