24.10.28
NEW
1日の総消費カロリーについて考えてみましょう!
おはようございます。医師の秋山です。 さて、今回は1日の総消費カロリーについて考察してみたいと思います。 その前に、「カロリー」のおさらいをしましょう! 「カロリー」とは、私たちが生きていく上で必要なエネルギーの単位のことです。 機械を動かすのに「電気」が必要なのと同じで、我々が生きていくためには「カロリー」が必要なんですね。 そして私たちは、この「カロリー」を食事から取ってます。 食事から摂取したカロリーと1日の消費するカロリーのバランスで太ったり痩せたりします。 具体的に考えてみましょう。 1日に摂取したカロリー=1日の消費カロリー であれば、痩せも太りもしません。 1日に摂取したカロリー<1日の消費カロリー 食事量が少ない人はこのタイプですね。この場合、足りないカロリーは我々が溜め込んでる体脂肪から補われます。つまり、体脂肪が減って痩せてきます。 1日に摂取したカロリー>1日の消費カロリー 食べ過ぎの人はこのタイプです。この場合、カロリーが余ってしまうので、体脂肪として蓄えられます。つまり、太ります。 それでは、1日の消費カロリーの内訳を割合が多い順から見てみましょう! ①基礎代謝 50~60% 心臓を動かしたり、呼吸したり、筋肉を動かしたりといった、我々の体内の臓器を動かすのに必要なエネルギーです。これが1日の消費カロリーの半分以上を占めます。 ②非運動性熱産生 10~15% 掃除、洗濯などの家事、通勤、仕事など、意識した運動以外の我々の日常生活で消費されるエネルギーのことです。 ③運動 10~15% ジョギング、ウォーキング、スイミングなど、我々が普段意識して行っているエクササイズのことです。当然ですが、運動してなければこれはほぼ0%になってしまいます。 ④食物の産熱効果 10~15% 我々は食べ物を消化吸収する時にもカロリーを消費していますが、これが食物の産熱効果です。食事ってカロリーを消費しながらカロリーを摂ってるんですね。 ちなみに食後に体が温かくなるのはこの影響です。 これは、栄養素により差があり、 たんぱく質が摂取カロリーの30% 糖質が摂取カロリーの6% 脂質が摂取カロリーの4% を必要とします。 つまり、たんぱく質の消化吸収が1番カロリーが必要ということですね。 いかがでしょうか。 これから考察すると、運動ってどんなに頑張っても1日のうちの消費カロリーの1割程度しかないんですよね。割合としては、食べ物を消化吸収する時に消費するカロリーとほぼ同じです。 つまり、どんなに運動を頑張ってダイエットをしても消費カロリーはさほど期待できません。 ですので、運動する目的は、カロリーを消費するのが目的ではなく、運動して筋肉をつけて、基礎代謝を上げるため、と考えると良いです。 運動を定期的に行っていると、そのうち基礎代謝が上がり、1日の消費カロリーも増えて太りにくい体質になります。 また、食事に関して言えば、たんぱく質を意識して摂ることで、カロリーを効率的に消費してくれることが分かります。 たんぱく質は体を作るのに必要な栄養分ですので、毎日しっかりと摂りましょう! それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。